「今月の洋楽」では、洋楽をさまざまな視点から楽しみながら、その魅力を深く味わっていきます。楽曲の歌詞やメロディ、MV、衣装、ダンスだけでなく、その時代の社会や文化、アーティストたちの思いも探っていきます。いつも何気なく聴いている曲も、視点を少し変えるだけで、新しい発見があるかもしれません。
今回題材にするのは、Lady Gaga(レディー・ガガ)とBruno Mars(ブルーノ・マーズ)によるコラボ曲「Die With A Smile」。この記事では、「もし世界が終わるなら」というサビの一節を出発点に、
楽曲が描く壮大な世界観と、その中で浮かび上がる「大切ななにか」を読み解いていきます。
その読み解く鍵となるのが、謎解き作家・常春さんが仕掛けた一つの謎。この謎の答えは、常春さんが楽曲から見つけた「大切ななにか」です。本文では、常春さんがその答えを導くヒントとなった歌詞に触れながら、「Die With A Smile」に込められたメッセージを一緒にたどっていきましょう。
謎解きから「大切ななにか」を見つけよう
この26文字に隠された、答えとは?

ヒントは、並んだ数字と、文字の順番。
じっくり目を凝らせば、きっと何かが見えてくるはずです。
謎解きの答え

この26文字に隠されていた答えは、「あなた」でした。
この答えは単なる言葉遊びではありません。「Die With A Smile」という楽曲が伝えようとしている「壮大な世界の中で、最後の瞬間に見つめるたった一つの存在」そのイメージに深く結びついています。これから、常春さんがこの答えを導くヒントとなった歌詞に触れながら、 なぜ「あなた」にたどりついたのかを、一緒に読み解いていきましょう。
なぜ答えは「あなた」なのか?
「Die With A Smile」のサビに登場する一節
If the world was ending (もし世界が終わるなら)
改めてこのフレーズが、今回の謎解きの答えにつながる出発点です。常春さんは、楽曲全体を読み解く中で、 歌詞に込められたテーマや、リスナーが受け取る感情に目を向けました。そこには、「世界の終わりの中に見出される愛」という、普遍的かつドラマチックな物語が描かれています。
また、リスナーに「もし明日世界が終わるとしたら、誰といたいか」を想像させ、その答えとしての愛の尊さを改めて考えさせるものでもありました。そうした楽曲の世界観に導かれ、常春さんは、どのようなルートをたどっても“あなた”という答えにたどり着く謎を制作しました。そして、この発想をさらに後押ししたのが、 「Die With A Smile」にちりばめられた、いくつもの「終わり」のイメージでした。
ここからは、楽曲の中に隠された「終わり」を、さらに深く読み解いていきましょう。


歌詞が問いかけるもの
「Die With A Smile」は、サビの冒頭でこう歌われます。
If the world was ending, I’d wanna be next to you

続く歌詞でも、さまざまな“終わり”を連想させる情景が描かれていきます。
If the party was over and our time on earth was through

これらの言葉が描いているのは、単なる世界の終わりではありません。 そこには、人生の終わりや、大切な誰かとの別れといった、 もっと個人的で感情に根ざした「終わり」の姿が重なります。つまり、「Die With A Smile」は、「もし世界が終わるなら」という言葉を通して、リスナーに「あなたにとって本当に大切な存在は誰か」を想像させる楽曲なのです。
「終わり」を描きながら「今」を抱きしめる
「Die With A Smile」は、「終わり」のイメージを描きながらも、 その中に希望やあたたかさを宿した楽曲です。とくに印象的なのが、この一節、
Nobody’s promised tomorrow

この言葉は、終わりのイメージを際立たせると同時に、 「今この瞬間を大切にすること」のメッセージを力強く語りかけてきます。
だから「あなた」にたどりつく
『Die With A Smile』は、「終わり」というイメージを背景にしながら、
「今を生きること」をまっすぐに肯定する楽曲です。
「たとえ世界が終わっても、誰の隣にいたいか」
その問いの先に浮かび上がるのは、誰かと過ごす「今」の尊さです。
あなたの隣で笑っていたい。
あなたを愛していたい。
そんなシンプルで力強い願いが、この曲には込められています。
あなたにとって、
「もし世界が終わるなら、隣にいてほしい存在」は誰を思い描きますか?
ラストクエッション
実はこの問題にはもうひとつ別の解法が存在します。元々の楽曲が英語であることを踏まえ、アルファベットも全部で26文字あることに注目しましょう。
